【本の感想】

『もっとおもしろくても理科』

 清水義範氏によるやさしい理科解説エッセイと、西原理恵子氏による身勝手な挿絵マンガからなる本、『おもしろくても理科』の続編というか、第2弾というか。
 なんだか、清水氏とサイバラのコンビが段々と堂に入って来て、本自体が少しずつ違うものになって来ているような気がする。読者としての私の興味は、理科解説の内容よりも、この内容の解説に対してサイバラは一体どんなマンガを「ぶつけて」来るのか、それに対して清水氏は次の回で反応するだろうか、泣きは入らないだろうか、というような方向へ向かってしまうのだ。もちろん当初の企画意図はこういう趣向ではないと思うが、確かにこれは相当に「おもしろ」い。
 そして、よくよく思い出してみると(こら)本筋の理科解説の方も、前の本よりも内容がやや高度になっているためか、読んでいて面白かったように思う。
 確かにこの本は、食い足りない印象が大きかった前の本よりも、「もっとおもしろ」かったようだ。

2000/03/15
『もっとおもしろくても理科』
清水義範・西原理恵子 著
講談社文庫(し31-19)

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